貴金属変動の理由 ③
前回に引き続き金がなぜ高騰しているのかについて書かせていただきます。
金が現在過去最高値だという事は前回と前々回でかかせていただきました。
プラチナと違い金相場の変動を読むことはかなり困難です。
色んな要素が複雑に絡み合い相場が変動するからです。
世界中のほぼ全ての金は掘り尽くされているとされている状況で、天然資源としては、かなり貴重になってきています。
10年先20年先と今後の長いスパンで見れば地球上から採れなくなる物なので、価値が下がる事は考えにくいと思います。
金が取れなくなってきている=価値が上がる
これは単純な考え方です。
それだけではなく金が高騰する理由はいくつかあります。
主に
①需要と供給
②世界情勢
まず、一つ目の需要と供給です。
例え例を出すなら、インドの結婚式が盛んな時期に金相場は上がると言われています。
インドでは結婚式の時期が決まっており、とにかく盛大に結婚式をあげることで有名です。
結婚式には大量の金を使った宝飾を身につけて花嫁さんは晴れ舞台に立ちます。
インドだけでもその需要は数千トンと言われています。
余談ですがインドの結婚は本当の意味で一世一代です。
親戚中から資金を集めて派手な衣装や式代に使います。
一番大変なのは花嫁さんです。
日本と違いインドでは花嫁さんが男性側に結納をします。
なのでとんでもない額のお金がかかります。
お金が足りず妊娠したけど結婚できないから中絶する人が後を経たないのでインドでは社会問題になる程です。
結婚式を盛大にする文化なのでインドの結婚式の時期に金相場が上がるのは納得ですね。
金相場変動の理由の一つ目はそういった需要と供給のバランスです。
二つ目の理由は世界情勢です。
世界情勢という言葉は曖昧なので非常に分かりにくいと思います。
具体的に世界情勢の何がどうなれば金が変動するのかが伝わりにくいかと思います。
現在金相場は過去最高値とお伝えしました。
では「過去2番目に高い時はいつなのか?」
これを理解すれば世界情勢の意味が分かると思います。
その答えは、「2008年12月頃」です。
世界を混乱に導いた、リーマンショックの直後です。
次回に続く