貴金属変動の理由④

伊吹祐輝 私のビジネスについて


前回に引き続き金相場のお話を書かせていただきます。

 

 

需要と供給のバランスと世界情勢で金の値段が変動すると前回書かせていただきました。

 

 

過去2番目に金相場が高かったのはリーマンショックの直後です。

 

 

当時サブプライムローンの焦げ付きを火種にリーマンブラザーズが倒産まで追い込まれ、世界経済が大混乱となりました。

 

リスクのある株価が次々と売られてハイパーインフレを引き起こしドルの価値が暴落しました。

世界共通通貨であるドルが暴落したことを皮切りに世界各国の通貨もそれに釣られ下落しました。

 

 

 

そうなると市場にドルが増え、ドルから金へと資金が流れて金相場が上昇するという仕組みです。

 

金相場変動はテロや不況時、戦争など世界的な経済状況が混乱したときに変動し易いということです。

現在はコロナショックによる世界的大恐慌時代の到来といわれています。

 

 

コロナによって株価が暴落し、世界中の投資家がリスクのある株を手放し、世界共通通貨である金を買い出したのでここまで金相場が上がっているとされています。

 

しかもコロナショックによる不況はかなり深刻で長引くとされています。

コロナの不況による影響もそうですが、中国やアメリカ北朝鮮など世界各国の軍事的な動き、中国バブルの崩壊、世界各国のデジタル通貨移行など様々な観点で、今後数年間はもっと金相場は値上がりすると予想している経済学者が多く、今後もさらに注目を集めそうです。

 

 

私自身、貴金属に携わる仕事をしているのでこのような話をさせていただきました。

 

金やプラチナの値動きが短期間で激しく変動していることを身をもって体感し、今後の仕事のあり方を考え直さないといけないと感じています。

 

 

最近はニュースを見てても何が起こるか分からない時代です。

当たり前だったことが当たり前じゃなくなったり、予想もしなかったことが起こったりしています。

私自身も世界中が外出禁止になるなんて全く予想してなかったし、誰一人として考えもしなかったことが起こっている状況です。

 

 

今回貴金属変動の理由として長編で色々と書かせていただきましたが、私が最終的に書きたかったことをまとめると、『貴金属相場は世界情勢を紐解く鍵であり、世界経済は金相場に現れる』と言うことです。

 

 

今後何が起こるか分からない時代だからこそ貴金属相場にも目を向けて世界情勢を読み取ることも大切なのかなと感じました。