ゴミ屋敷と認知症の母(1)
この2年間、
母によってゴミ屋敷化した実家の整理
をしながらビジネスをしていた。
母は介護施設からいつかは出なければいけなし、
母もそれを切望していたし、
なんとか出して実家に帰らせたときに、
母が暮らせるようにするためである。
最後の親孝行だ。。。
2年前の実家を片付け始めた頃を振り返る。
回復不能なくらいひどい3LDKの家。。
あらゆる異臭、ゴキブリの死骸は数千匹。
大量のクモたちは今も生存中。
ゴミ、衣類、腐敗した布団やら食品、
腐食したもの、家電製品は電子レンジも湯沸かし器も、
40万円以上したアルカリイオン整水器も、
全部ゴキブリの巣になって、壊れていた。
背丈180㎝ある大型の冷蔵庫の中は
3年前に賞味期限が切れた卵を筆頭に、
扉の中はいっぱいになっており、
全部が茶色に変色していて異臭を発して、
液体がぼたぼたと流れている。
すべて処分だ。。
そして全部洗わないと。。。
冷蔵庫もゴキブリの巣と化していたけれど、
さすがに冷蔵庫はタフだ。
綺麗にすればなんとか使える。。
その他使えないもの、
文具、書籍、意味の分からないもの、
再利用しようとした汚物の後が残ってる紙おむつの数々。。
それらにまみれた大切な過去の写真や手紙や書類たち。
時に現金。
未開封で賞味期限が切れた食品と大量のサプリ。。
仏壇の中に亡くなった祖父や祖母の写真とともに靴下や歯ブラシ。
花瓶などがぎっしり。。。
室内は文字通り、足の踏み場などない。
というか床など見えない。
朝8時から夜の22時まで毎日片付けをして、
5日目、やっとリビングの床が見えてきたときは
どんなにか嬉しかったことか。。。
ベランダには、腐食した木製の棚が5,6個。。
腐った木はゴキブリの巣に最適。。。
中からは、古い食器やら、
壊れた家電製品の一部が出てきたり、
スプレーやらオイルやら。。。
工具もたくさん、錆びたノコギリ、釘、トンカチ、
カマが複数、使ったことがないボロボロのスキー板、
拾ってきたのかもらってきたのか。。。
とにかく謎な物質が山積みのベランダ。
ジューサーの部品だとか、床材とか、
おもちゃだとか、水槽だとか、扇風機だとか、
河原に不法投棄されたゴミと、
流れがよどんで川のゴミがたまったのと雰囲気は似ている。
なぜか物干竿は6本もある。。。
2本もあれば十分だろ。。
しかも残り4本は腐食している。。。
しかも物干しざおと欄干といろんなものが、
いろいろな紐で結ばれている。。。
なんのために?
時には紐ではなく、家電の電源ケーブルを紐替わりにして結んである。
ボロボロになった新品のクレンザーが6本も出てきた。。
誰がこんなに使うのか。。。
バイクのオイルのカンは1リットル入っていたようだが、
錆びて腐食して、
下部から全部漏れてしまって空だ。
未開封なのに。。
そんなインクやらカンがいっぱい出てきた。
植木鉢は200個ちかい。。。
ベランダの欄干ギリギリまであらゆるゴミが埋め尽くされている。。。
それと枯れた植物と。。。
植木鉢の砂だけで1トンはあっただろう。。。
重かった。。。
全部下におろして自然に返したが。。。
なんど片付けを諦めかけたかわからない。。
業者に頼めば3日くらいで全部捨ててくれるだろうが、
なにせ、40年間分たまったゴミはゴミの中に
いろいろな大切なものが入り込んでいるので、
無下に捨てられないので
結局自分がやることにしたのだ。
だから2年という時間がかかってしまった。
認知症のなんという恐ろしさよ。。。
ちなみに認知症は、
その人の性格と非常に密接に関係していて、
その道の専門家の説明を聞くに、
認知症は自己中心的な人、
人のせいにする人がほとんどであるという。
まさにうちの母はその通りなのであった!
絶対人のいうことを聞かないのだ。。
そして問題がおこると人のせいにする達人であった。。
これは認知症になった今もである。
もちろん、良いところもあるはあるのだが、
あの頑固さは、父をしのいでいた。。
ちなみにこれだけ家が汚いと空気汚染がひどいため、
この実家の片づけをしていて、
私は本当に死ぬかと思ったのだ。。
片付けを始めた2019年は、
何度か原因不明の体調不良で倒れた。
というか、ほぼほぼ毎日がだるくて地獄だった。
治ったはずのアレルギー性鼻炎が再発し、
ひどい花粉症になり、
平均体温は35.5度と低体温になり、
歩くのもつらい。。。
常にだるい。。。
よって、今までも健康に気を使って生きてきたが、
再度あらゆる健康医療に関する書籍を読むことになったのも2019年だった。
そして2021年、片付けもおわり母の帰還。
2年間地獄をみてきた。。
しかし
ここから新たな地獄がはじまるのである。
予想はしていたが、
認知症の相手をするのはまことに地獄である。。
これを読むすべての人にいいたい。
認知症に絶対なってはいけない。
他人にかける迷惑が半端ない。
父は89歳で突如首から下の全身麻痺になって、
6か月後に世を去った。
しかし、認知症ではなく、最後まで精神はしっかりしていた。
だからある意味こちらとしては助かった。。
しかし、母はちがう。。
重度の認知症。。
これは私の人生が狂うレベルなのである。
つづきは次回に。。